トップページ > オフィス選び

オフィス選び

一般的に、新規で事務所を借りる場合は、初期費用が安くなる物件を探しているケースがほとんどです。

 

小さめの10坪以下で探さしている場合が多いですが、12年もしないうちに手狭になり拡大でまた移転しなくてはならないケースも考えられます。

 

1.基本的なポイント

オフィス物件を具体的に選定していく前に、基本的なポイントとして3つあります。

 

ポイント①

初めてオフィスを借りる場合は、今後の事業展開を考え、現在の使い方でぎりぎり使える坪数ではなく、限られた予算の中である程度余裕を持って坪数を検討する事が望ましいです。

 

ポイント②

最初から立派なオフィスを構える必要はありません。ビジネスにおいて最も大切なのはクライアントとの面接スペースになります。

 

クライアントが存在して初めて経営が成り立つのですから、クライアント中心の事務所開設に重点を置いた方が望ましいです。

 

例えば、クライアントと話し易い環境とするために商談スペースを広く取るとか、外出中に電話を受けてくれるサービスを用意する等です。

 

ポイント③

公共交通機関の近さのみならず、少し離れていてもクライアントに所在地が分かり易いところに事務所を開設することです。

 

確かに、利便性を考えると公共交通機関から近い方が社員にとっては便利ですが、非常に分かりにくい場所に事務所があった場合、初めて来社する人達にとってストレスを与えかねません。

 

また、近隣に駐車場があると非常に喜ばれると思います。

 

2.選ぶ際のポイント

オフィス選びのポイントを整理すると、大きく⑤つの項目に区分されます。

 

①立地条件(交通アクセス)

立地条件の一つに交通アクセスの良否が挙げられます。

 

例えば、複数路線を利用できる駅に近い物件の場合は、スタッフの通勤や移動の負担を軽減できるというメリットがあり、逆に駅から離れた物件の場合は、静かな環境であるというメリットがあります。

 

一般的に、物件情報における歩行時間は、80m=徒歩1分で表されていますが、この表記については注意が必要です。

 

というのも、かつては明確な基準がありませんでしたが、不動産の表示に関する公正競争規約により明確な基準を「1分=80m」として定められました。

 

この基準は「ハイヒールを履いた女性が歩くスピード」を基に決められたと言われています。(ちなみに鉄道の乗換時間は「30歳代の男性が普通に歩いた時間」の目安です。)

 

しかし、この基準値は平坦な場所を歩いて計測した時間であり、信号・踏切の待ち時間、上り坂の時間は考慮されていません。

 

このため、実際に自分の足で歩いて事務所から駅までの所要時間を計測しておく必要がありますし、駅までのルートは一通りだけではなく、複数のルートが考えられます。

 

歩き方によっては、不動産会社が提示している時間より短くなる意外な近道を発見する場合もあると思います。

 

また併せて、クライアントが来社し易いルートかどうかも考慮して調べておくといいと思います。

 

②広さ

一般的な1人あたり必要なオフィスのスペースは、会議室、商談スペース、日常的に使用する家具等の什器スペースを含めて、一般的に約10㎡(約3坪程度)とされています。

 

例えば、社長を含めた総従業員が3人の場合、約30㎡(約9坪)ということになりますが、30㎡の物件を探せば良いというわけではありません。

 

何故なら、面積の契約形態は「グロス契約」と「ネット契約」の2種類があるためです。

 

「グロス契約」貸室とは、別にトイレ・給湯室など一部共用部分が含まれており、実際のオフィススペースはいくらか狭くなります。

 

一方、「ネット契約」貸室とは、共用部分を除いた貸室内のみの面積での契約になります。

 

このことからも、契約前にはグロス計算によるものかネット計算によるものかを十分に確認し、フロアのレイアウトを計画する必要があるのです。

 

ということは、不動産のホームページに記載されている賃貸物件の面積は、オフィスとして使える広さを示しているとは限らないことになります。

 

物件にもよりますが、トイレ・洗面室・給湯室等が賃室面積に含まれていたり、廊下やエレベーター、エレベーターホール等が含まれていたりするケースもあります。

 

このため、契約後に実際必要とする面積より小さかったとか、考えていたようなレイアウトが実現できなかったといった後悔をしないためにも、資料に記載されている賃室面積に鵜呑みにせず、実際に業務に必要とする有効面積がどうかを確認しておく必要があります。

 

その他にも、部屋の形状、天井の高さ、コンセントの配置・数、空調設備の位置等も什器の配置によっては、満足なレイアウトができない場合もあります。

 

間取り図に概略的な位置関係を把握しておく事が大事です。

 

③費用

費用には、一般的に賃料・共益費・管理費・敷金・保証金等がありますが、賃貸オフィスの場合は、住居の場合に比べ出費を伴います。

 

出費についても、は契約内容・規模等によってかなり差が出てきますので、一概に賃料の何ヶ月分と決めることは難しいです。

 

ここで、必要となる費用項目については下記のとおりとなります。

 

【新規契約費用】

〇前払い賃料

 

〇契約月の日割り賃料

 

〇預託金

 

〇礼金

 

〇仲介手数料

 

〇鍵交換代

 

【旧オフィス⇒新オフィスの場合における既契約費用】

〇廃棄物処理に必要な費用

 

〇原状回復費用

 

〇契約終了までの賃料

 

【新規契約費用以外の諸費用】

〇内装・設備工事に必要な費用

 

〇什器・OA機器類等の購入又はリース契約費用

 

〇引越し費用

 

オフィス移転案内等の印刷物費用

 

必ず必要となる上記の費用において、預託金・礼金・仲介手数料は馴染みの薄い用語ですので、下記の追記しておきます。

  

〇預託金

いわゆる保証金の事を指し、テナントが退去するときの原状回復義務を遂行する際の相殺金的な意味合いで預かるもので、退去時に返却されるお金です。

 

一般的に、賃料の5~10ヶ月分が相場ですが、大規模のオフィスビルになると12ヶ月分となる場合もあります。

 

また、敷金も同じ意味合いを持ちますが、個人向けの賃貸住宅等で使われる場合が多く、保証金はビル・店舗・事務所などの賃貸オフィスで使われる場合が多いです。

 

敷金と保証金の違いとは、法律用語の定義では、「敷引されるものが保証金」、「敷引されないものが敷金」となっており、敷引きとは原状回復費などの名目で、保証金の○○%を退去時に保証金から差し引くことを意味します。

 

敷金・保証金のいずれにしても、敷引のあるものは民法上の保証金、敷引の約定のないものは民法上の敷金として取り扱われます。

 

〇礼金

礼金は謝礼としての性質を持っており、契約時にビルオーナーへ渡すお金で、返却されることはありません。

 

通常、賃料の02ヶ月分が相場です。

 

〇仲介手数料

物件を紹介した仲介業者に支払う報酬金額のことを指し、宅建業法では賃貸の媒介の場合、ビルオーナー・借主双方から受け取ることが出来る金額の合計は借賃の1ヶ月以下となっています。

 

上記の初期費用の他に、賃料・共益費等の毎月必要となるランニングコストが掛かります。

 

この時、近隣の賃貸オフィスと比べて共益費(いわゆる管理費)が妥当か、毎月かかる費用が賃料や共益費以外に無いかを確認しておく必要があります。その他に公共料金についても確認しておく必要があります。

 

これらは住居の場合とは異なり、借主と電気・ガス・水道等の各会社と個別契約ができず、オフィスビルの所有者と一括契約しているのが一般的です。

 

このため、オフィスビルの所有者が独自に単価設定を行う場合もありますので、事前に確認しておくことが大事です。

  

④建物の築年数

    築年数の浅い物件は耐震性能に優れ、内外装ともにきれいなビルが多いです。

 

築年数がある程度経過した物件でも、耐震補強やリニューアル工事の実施、管理の行き届いている物件は築年数を感じさせません。

 

なお、新耐震基準は1981年6月以降に建築確認を受けた建物を指し、これ以降に建設された建物は、地震に対する強度が増しています。

 

⑤設備 

賃貸オフィスは、住居と異なり居住の快適性ではく、設備面の充実が最重要になります

 

つまり、使い易い設備がいかに揃っているかに左右されるといっても過言ではありません。

 

ここで、設備面で注意すべきポイントは下記のとおりです。

 

〇ビルの入口の開館時間

管理会社の勤務体制、セキュリティーシステムの関係で24時間フルに使用できないビルもあります。

 

このため、夜間や土日祭日も利用可能かを確認しておくことが大事です。

 

〇空調設備の稼動方式

全館空調の場合は、開閉館時間の制限がある場合が多く、これに伴い空調の使用時間制限が設定されている場合が多く、土日祝日は使用できないことが多いです。

 

このため、個別空調か全館空調かを事前に確認しておくことで、真夏や真冬の時期に、時間外勤務を余儀なくされた場合にも柔軟な対応が可能になります。

 

〇セキュリティーシステム

セキュリティーシステムにおいては、警備会社の有無・管理人の有無・シャッターの有無・土日祝日のセキュリティ状況等を確認しましょう。

 

〇電気容量

電話機、コピー機、FAX機、パソコン等のOA機器類の台数と各オフィスに配置されている電気容量とを確認しておく必要があります。

 

賃貸オフィスビルでブレーカーが落ちることは少ないと思いますが、ワンルームマンションタイプを賃貸する場合は注意が必要です。

 

事務所の標準的な電気容量は60Aもしくは120Aで、貸室面積が50㎡以下の小規模事務所であれば30A以上の電気容量で業務に支障はないと言われています。

 

〇フロア構造

フロア構造において、機能性を向上させたものとしてOA(オフィス・オートメーション)フロアがあります。

 

このフロアは、床を二重にして床下にLANケーブルなどの配線を通すことで、床上に配線などを露出させることなく自由に配線が組めるよう設計された床のことを言います。

 

パソコンの使用頻度が多い業務の場合には最適なフロアと言えます。

 

しかし、築年数の古いオフィスビルでは対応されていないケースが多く、OAフロアの工事も可能ですが、出入口に段差ができ通行時に支障が出ます。

 

また、OAフロア化の工事費、退去時の原状回復費が必要となるため、OAフロアの必要性がある場合、最初からOAフロアのあるオフィスビルを選択する方が望ましいです。

 

〇設備環境

最近は、インターネット回線を用いてメールをやり取りする場合が多いですが、この時に必要なのがインターネット回線状況です。

 

大容量のデータをやり取りする時に、光回線が配備されている環境が望ましいですが、最低ADSLが配備されていないと業務に支障をきたす恐れがあります。

 

また、電話回線についても何本まで可能かを確認しておく必要があります。

 

一般的に電話回線はフロア毎に決められている場合が多く、希望の回線数が利用できないケースも想定されます。

 

まず電話・FAX・インターネット等の回線を合計何本使用する必要があるのかを明確にし、回線数を増やす場合には通信会社に回線を増やす工事をしてもらわなければなりません。

 

電話工事は通常1ヶ月前から申請できますが、3月などの繁忙期は早めの申請が必要になります。

 

また、オフィス移転に伴って電話番号が変わることがありますので、通信会社に事前確認しておくことが大事です。

 

〇その他

女性社員がいる場合、トイレ環境は重要になっており、清潔感や洗面台の利便性が優れているものは、女性社員も安心して仕事ができます。

 

3.まとめ

オフィス選びは、住居選びのように「気に入らない」という理由で簡単に退去できない難しさがあります。

 

このため、限られた予算の中で行うオフィス選びから全てが決まると言っても過言ではないと思いますし、前述の他にオフィスビルのデザインも来客の多い会社やイメージが大事になる会社は、イメージに沿ったデザインビルを選択する必要があります。

 

また、業務に関連する機関や施設が近隣にある物件であれば、業務がスムーズに進み易いですし、また、周辺に飲食店や休憩スポットがあると勤務スタッフの業務に対する意識も向上するでしょう

 

このようにオフィスビルの賃室の雰囲気と周辺環境、デザインを企業イメージと照らし合わせて総合的に決定していくのが良いと思われます。